三鼎書道会の沿革

 終戦後の混乱期、初代会長・矢島大図は「和をもって貴しと為す」の精神の下、我が国古来の伝統文化である書道の普及、啓発を志し、古典の美を追求し、併せて会員相互の親睦を図ることを目的に「汲五書会」を設立した。三鼎書道会は、この汲五書道会を前身とする。

 谷中・自性院の住職でもあった矢島大図は「五智を汲む」という意味をもったこの会の発展のため、昭和24年~43年までの20年間、本堂を提供し、「汲五書展」を開催した。やがてより多くの方に見て頂くために、「台東区浅草区民ギャラリー」「浅草公会堂」に会場を移し、展覧会を継続。会員を増やした。

 昭和55年「東京都美術館」借館を機に、益々の発展を願い「心光書道会」(会長・故中川柳園)「清雲書道会」(会長・故成瀬江雲)「汲五書会」の三団体が連携して活動することになった。

 平成4年、三団体が連携して展覧会を開催している現状を踏まえ、団体名を「三鼎書道会」、展覧会名を「汲五書展」から「三鼎書道展」に改称。平成6年には東京都後援、東京都知事賞交付。平成8年には文部大臣奨励賞の賞状が下付され、現在まで東京都美術館で「三鼎書道展」を開催。「汲五書展」から通算し、本年で50回を数える。(但し平成22・23年は都美術館改修のため、「北千住シアター1010 11階ギャラリーで開催)

 平成6年、矢島大図逝去のため、第二代会長として田中東竹(日展会員・実践女子大学名誉教授)が就任。(平成23年1月29日逝去)

  平成23年佐藤瑞芳(日展会友)会長に就任。現在に至る。

平成29年12月、第52回三鼎書道展を、東京都美術館で開催することが決まっている。

  

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